物質科学からナノ科学へ

専門家が科学の限界を押し広げると、新しい発見が生まれます。今日のティムケンのお客様は、電動飛行機の実現に近づいており、再生可能エネルギーを活用する 新しい方法 を発見しています。すべての機械の進歩には、同じ疑問が提示されます。それは、どの材料が新しい用途の要求に応えるか、ということです。

金属の物理的および化学的な反応を理解することは、次世代の革新をもたらすめにも不可欠です。シニア材料専門家のアロン・ムーレンキャンプ(Aaron Muhlenkamp)とアマンダ・グロウ(Amanda Grow)は、ティムケンが中心となって産業を率いる冶金技術の専門知識について、および顧客のパフォーマンスとベアリングの製造性を向上させる上での冶金の重要な役割について話します。

Photograph of bearing manufacturing.

顧客主導型:究極の応用科学としての冶金

時々科学は理論的な疑問にも答えます。また、現実世界の問題を解決することもあります。冶金学の研究は両方に貢献しますが、ティムケンの研究開発の目標は、現在起こっている特定の工学上の課題を克服するのに役立つ新しい発見をすることです。

「私たちが行うことはすべて、性能と製造性の2つのカテゴリのいずれかに分類されます」と、ティムケンの常駐ベアリング冶金トレーナーでもあるアロン・ムーレンキャンプは述べます。

性能に関しては、冶金学からの知見が、さまざまな用途のニーズに基づいて最適な材料選択を可能にします。例えば、深宇宙で数十年に及ぶ過酷な条件に耐えなければならないベアリングは、地上で日々の通勤に使われる 電気自動車グとは大きく異なりますます。つまり、各ベアリングは、その材料から異なる機械的特性を引き出さないといけません。適切な特性により、ベアリングとそれが支えるシステム全体の性能と効率が向上します。

オリジナル機器の設計者が、システムの機能を向上させると、性能への要求が変化すると、ムーレンキャンプは指摘します。新しいベアリングが高速で動作し、より重い負荷に耐え、より高い温度に対応できるかを確かめる冶金研究が常に必要です。

「『これが通常の用途ですが、これよりも50度熱い状態で使う必要があります。私たちを助けてくれますか?』とお客様に言われることがあります」と彼は言います。「または、幅11フィートのベアリングが、洋上風力の信じられないような荷重を支えるかを確認するように要求されます 。つまり、何が使えるか、材料を入手して試験する必要があります。」

また、性能を発揮する材料でも、ベアリングの製造においても実用的である必要があります。材料は手に入るか?熱処理、機械加工、その他の製造プロセスにどのように耐えるか? 費用対効果が高いか?これらはすべて、ティムケンのエンジニアたちや顧客に、材料の選択を助言する際に、冶金学者が考慮する点です。

Image of a TImken technician working on a very large bearing.

産業界でも世界最高水準の研究

20 世紀初頭、鉄鋼の供給元の適正を判断する必要から、 ティムケンは1913年に、社内で冶金および材料特性評価を行うための投資を開始しました。現在、同社には、26人の材料科学の専門家で構成される国際的なチームと、世界最高の解像度を誇る装置を備えた冶金ラボがあります。

「これらのツールは、材料化学、微細構造、加工による反応、結果として生じる機械的特性、製品性能に関する多くの洞察を得るのに役立ちます」とアマンダ・グロウは言います。彼女は、試験と新材料ソリューションを専門とし、ティムケンがベアリング技術の最先端を行き続けるのを支えます。「私たちの研究開発ラボは、多くの大学にあるものに匹敵します。」


「これらのツールは、材料化学、微細構造、加工による反応、結果として生じる機械的特性、製品性能に関する多くの洞察を得るのに役立ちます私たちの研究開発ラボは、多くの大学にあるものに匹敵します。」 

Amanda Grow
シニア材料専門家


ラボによっては、材料の機械的特性に関する半定性的なデータを得るために、より基本的な硬さ試験に頼っていますが、ティムケンでは、より正確な情報を得るために、へこみ可塑度計を使用しています。この方法は、材料の応力-ひずみ関係および最終引張強度に関するより正確な情報を示すのに役立ちます。結果は、特定の材料がティムケンのベアリング製造プロセスに対応できるか、そして後で実際の使用に耐えるかどうかを判断する指針となります。

企業の冶金学者はまた、材料化学を探るために、最新のグロー放電光発光分光分析法を使います。

「基本的に、アルゴンイオンを鋼片にぶつけてゆっくりと材料を除去しています」とグロウは述べます。「層を除去しながら、組成が何であるかを1ナノメートルずつ分析するのです。人間の髪の毛は75,000から100,000ナノメートル幅なので、どのくらいの大きさかがわかるでしょう」。

ティムケンは最近、持ち運びできる冶金検査装置を開始しました。製鉄所の鋼材を小型化してスキャンし、化学分析を行い、品質確認を行います。この携帯式の装置は、机2台のスペースを占有する従来のラボの装置と同じ作業を迅速に行います。

「優れたデータを迅速に入手すればするほど、適切な意思決定を迅速に行うことができます」とムーレンキャンプは述べます。

Photograph of red hot metal.

未来に焦点を当てた材料科学

冶金の専門知識に強いティムケンは、成長する当社のポートフォリオ、進化する顧客のニーズ、速まる革新を支援するために視野を広げ続けます。

ティムケンは最近、セラミックのころを使用したハイブリッドの航空宇宙ベアリングを発売しまし た。セラミックは、高速時に優れた強度を発揮し、軽量というユニークな特性から、航空用途向けで鋼鉄に代わるものとなります。

ティムケンのGGB買収により、同社にもポリマー が追加されました。研究開発は、中核となるベアリング製品を超え、材料の開発と製品の選択により深く関わっていきます。ティムケンの専門家は、工業用チェーン製品のある性能特性を向上させるために、積層造形を模索しています

ムーレンキャンプとグロウは、ティムケンが技術力を拡大しながらも、将来のイノベーションと足並みをそろえるために、顧客の要求に応じることが同社のフォーカスであり続けると言います。

ムーレンキャンプは「知識に素早くたどり着くことがすべてです。優れたデータを迅速に入手すれば、適切な意思決定を迅速に行うことができます」と言います。

「そして俊敏性もです」とグロウは付け加えます。「私たちは、ますます機敏な製造会社になりたいと考えています。そして、私たちにはそれを実践する知識があるのです。」


ティムケンのお客様のイノベーションは、当社の世界級のティムケン研究開発ラボで実施されたイニシアチブに基づいています。 当社のあらゆる技術分野への投資の詳細をご覧ください