センサー技術は、Bobcat®の性能にブレークスルーをもたらす 

 

造成地、工業用地、建設現場において何トンもの土砂を移動することができるBobcat®のローダーは、40年以上にわたり、機敏な何でも屋としての働きをしてきました。この期間中、Bobcat Companyは、パワーと性能が向上した、多数のモデルやマイナーチェンジを導入してきました。そのような製品の1つに、スキッドステアローダーがあります。この機会は、停止したその場で360度回転する能力によって知られており、狭く、限られた範囲でも作業することができます。この能力をさらに向上させるため、Bobcatは、ローダーの操作性とステアリングの効率性を向上させる、ブレークスルーをもたらすコンセプトに取り組んでいました。

 

このアイディアを実現させるため、Bobcatは速度とホイール位置のセンサーを必要としました。そのため、Bobcatはセンサー技術での経験を求めて、ティムケンに注目しました。ティムケンとBobcatのセンサーソリューションにより、スキッドステアローダーが発明されて以来の、最も重要なブレークスルーの1つが達成されました。全車輪のステアリングです。

 

「当社は、自動車や他の分野でのセンサー技術におけるティムケンの成功を知っていました」こう述べるのは、Bobcatの設計エンジニアであるJason Osbornです。「私たちは連絡を取り、Bobcatのステアリングアッセンブリの厳しい内部環境下で動作する、コスト効果の高い磁気センサーを設計できるかどうかを尋ねました。その後はご存じの通りです」。

 

Bobcatの課題

 

新しいステアリングのコンセプトに関するBobcatのアイディアは、理論上はごくシンプルに思えます。 4つの独立してステアリングが可能な車輪を装備することです。 Bobcatのエンジニアリングチームは、公差が変化するシステム内で非常な高精度でステアリング角を測定することが可能な、長寿命で信頼性の高い非接触センサーを必要としました。

 

Bobcatとティムケンのエンジニアは協力して働き、ローダーの各ホイールアッセンブリのキングピン内に埋め込む非接触のセンサーを開発して、設計上の大きな革新を達成しました。その結果、センサーシステムはキングピン内にパッケージ化されました。

 

ティムケンのセンサー技術の成功は、各ホイールからの情報を取り出して、それらの角度を決定するのに、磁石とホール効果テクノロジを使用することによって実現しました。ホール効果は、磁界が金属導体内の電圧レベルにどう影響するかを決める原理に基づいています。センサーと磁石をホイールシステムに直接組み込むことにより、磁界の大きさと向きを常に測定して、各ホイールの正確な位置を知ることができるようになりました。この情報により、ステアリングシステムは、高い信頼性でホイール角度のフィードバックを提供できます。

 

ティムケンはまた、Bobcatの別の頑丈な製品であるToolcat™ 5600ユーティリティ作業マシン用に、速度センサーを設計しました。速度センサーは、前輪と後輪の車軸上で回転する多極のリング磁石の移動率を、カスタムのエンコーダASICセンサーチップを使用して監視します。ホイールが回転すると、センサーはこのリング磁石上に複数あるN極とS極を検出し、その速度を算出してステアリングシステムに伝えます。ステアリングシステムでは、この情報を利用して、ホイールの回転率をコントロールします。

 

非接触磁気センサーとエンコーダASICは、大きくて頑丈さに欠ける接触センサーと光学エンコーダに比べて、高分解能の信号を生成することができます。加えて、外形が小さく、頑丈なので、スペースが限られているために以前はセンサーを装備することが不可能だった場所や、高温、オイル、汚れ、グリースや水が光学センサーに害を与えるので光学および接触センサーではエラーが出て、角度位置センサーの機能が失われるような場所でも、使用することができます。耐久性と精度が向上していることともに、新しいセンサーでは、外部の電子回路コンポーネントが必要ありません。この革新的なシステムは、Bobcatの両方の装置においてステアリングと全体的な性能を劇的に向上させ、生産性を高め、さらに運転をしやすくしました。

 

「Bobcatのエンジニアはこれらの課題を提出したので、当社はそれに応えました」と語るのは、ティムケンのインテリジェント製品・システムのチームリーダーであるJohn Santosです。「当社のお客様は、ますます電子的センサーシステムを必要としています。当社はお客様に有意義なソリューションを提供する点で、実証済みの記録を持っています。そして今度は、お客様の成功が、当社の成功となるのです」。

 

設計が実際に役立つようにする

 

ティムケンの角度・速度センサーは、Toolcat 5600およびBobcat A300全車輪ステア(AWS)ローダーで使用されています。このAシリーズは、選択可能な2つのステアリングモードを持つ点で、このタイプの最初のものです。センサーは、スイッチ切り替えにより、システムがAWSとスキッドステアの操作性を実現できるようにする点で、非常に重要です。

 

スキッドステアモードでは、左右両側が独立して動作するので、ローダーはその場回転ができ、手動での操作性を最大限に発揮します。一方、AWSモードではすべての車輪が独立して動作するので、4輪すべての正確な協調ステアリングが可能です。これにより、回転の内側に来るタイヤは、外側のタイヤよりも大きな角度で切れ込み、遅い速度で動作します。左右両側のタイヤがこのようにして協調することにより、タイヤの寿命は長くなります。アスファルトや他の堅い路面上を滑る必要がなくなるからです。タイヤの保護となる同じ動作は、装置が芝生その他の、地面に対する影響を最小限に抑える必要がある場所で、影響の少ない方法で移動することを可能にします。 AWSモードはまた、動きがスムーズなので、オペレータの負担も少なく、遊離した物質をまき散らすことも少なくなります。

 

「1958年以来、当社のスキッドステアローダーは、現場での作業の仕方を変えてきました」とOsbornは述べます。「当社は、製品の性能を向上させ続けることができたことを誇りに感じています。そして、ティムケンのセンサー技術を組み込むことにより、当社は次の段階に上がるための効率的なステップを進みました」。

 

AWSローダーはそれぞれ6基のセンサーを使用しています。速度用に2基、ホイールの角度検出用に4基です。角度センサーは、協調して動作する4つのホイールから正確なステアリング情報を伝えます。速度センサーは、ローダーの進行方向を変えるためのホイール速度の比率を最適なものにするために使用されます。 AWSローダーの速度センサーは、左右のホイールの速度を監視します。一方、Toolcat 5600の速度センサーは、前輪と後輪の速度を監視します。

 

当社はまた、Bobcatにステアリングコラム、円錐ころ軸受、ボールベアリング、カムフォロワー、針状軸受、精密アッセンブリ、軸受筒を提供することができます。

 

「当社が提供した専門知識は、当社とBobcatの間の関係を成長させ、強め続けています」と語るのは、ティムケンの地区セールスエンジニアであるBrad Baldwinです。「当社のセンサーの成功は、さらなる扉を開きました。当社はBobcatにとって、単なる製品の提供者ではなく、ソリューションの提供者となりました」。

 

(すべての写真はBobcatの好意によるものです)